2010年02月18日

AD-FILES:001「消えた広告主」【事件編】

「【A】は、先月末で当社を退職しました。」

電話口の冷ややかな口調に、ベテラン編集者【S】氏は困惑した。

【S】氏は中堅出版社で雑誌の編集長として多忙な日々を過ごしている。
景気の悪化で、雑誌の広告収入は減っているものの、
安定した読者層がついているので販売は順調だ。

知人を通して紹介された【A】氏という人物から連絡を受けたのは2ヶ月前だった。

「いままで当社が取り込めなかった新しい顧客層を開発したい。
ついてはその顧客層に近い読者層を持つ貴誌にご協力いただきたい。」

【A】氏は【T】社の新規顧客の開拓を行うプロジェクトの責任者だという。
【S】は新しい広告主として【T社】への期待もあり、会うことにした。

翌週、【A】氏は4名の部下を連れてやってきた。

5人に囲まれて、まるで圧迫面接だな、と内心思いながら
【S】氏は丁重に対応した。

訪問者たちは矢継ぎ早に質問を投げかけた。
読者層の特徴やライフスタイル、
広告企画のバリエーションと予算規模など、
広く深い打ち合わせが終わったのは、3時間後だった。

「当社のマーケティング施策として前向きに検討いたします。
社内調整を行いますので、しばらくお時間をください。」

1ヶ月がたった。
多忙だった【S】氏はそんなこともあるかと連絡を待った。

さらに1ヶ月がたった。
さすがに、その後の状況を聞こうと電話したところ、
【A】氏が退職したことを告げられたのだ。

同行してきた【B】氏に電話を回してもらったが、

「先日とは状況が変わりました。
プロジェクトが解散されたのです。」

とりつくしまもない。
果たして【A】氏はどこに消えたのか。

この失踪事件は、ABI(広告主捜査局)の捜査官、
【盛田】(もるだ)と【須加利】(すかり)が担当することになった。

続く。


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2010年02月14日

「AD-FILES」広告主にまつわる超常現象を追え!の予告

ただいま企画中の「AD-FILES」は、
広告主(Advertiser)にまつわる超常現象的なできごとの謎を追う。

広告主が超常現象的な広告代理店や媒体社に遭遇することもある。
しかし、近ごろは超常現象的な広告主の存在も耳にする。

いまの広告業界は過渡期であり、いろんな現象が起こりうる。
果たしてその現象の背後には何があるのか。
謎を謎のままで終わらせず、解明に挑む。

という雰囲気で現在記事を準備中。

近ごろ、ブログをさぼっているので、
宣言して自分を追い込んでみる。



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2009年10月15日

広告業界人が読む、人気ブログランキング 2009を読んで

広告業界人が読む、人気ブログが発表された。
よく見かけるブログが多い。

とはいえ、広告主ブログが少ない。
河野武氏のsmashmediaだけ。

確かに自社の情報を開示することはできない。

しかし、世の中に公開されている広告の情報に対して、
意見を述べたり、情報発信できるはず。

なにより、このランキングに掲載された多くのブログが
公開情報をベースにしている。

広告主ブログの誕生を願う。

adevo at 03:12|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!広告主進化論 

2009年10月07日

企業とブロガーの関係を開示せよ(米FTCがガイドライン改定)

ブロガーが製品やサービスのレビューを書く際、
企業から金銭や現物などの対価を受け取っていれば開示せよ、
という至極まっとうな話。
重要なのは、これを支払うのがブロガー側という点。

これで広告主側の責任がなくなったわけではない。

逆に、ブロガーに働きかけた広告主側(代理店含む)が
関係性を明示するよう丁寧に説明していたか。
企業のスタンスが問われる。

金銭にせよ、物品にせよ、
標準の記述フォーマットを提示してもいいかもしれない。
※この記事の執筆にあたり、○○社から交通費としての謝礼、
試供品、軽食などをいただきました。
とか。

改訂されたガイドライン上では、
「関係性の有無」を明記するとあるので、これくらいだろうか。

著名人マーケティングはさらに厳しい

さらに、ブロガーと書いたがもっと範囲は広い。
また、FTCは著名人にも目を光らせる。「著名人が、トークショーやソーシャルメディアなど従来の広告の範疇を超えたところで製品を推奨する場合には、広告主との関係を明らかにする義務がある」と、今回の改訂を知らせるリリースには書かれている。
「FTC、ブロガーによる製品レビュー記事などへの規制を発表:ニュース - CNET Japan」
ということで、PRイベントやtwitterまで広範囲に及ぶ。
著名人ブログを使った広告ソリューションは、厳しい監視下におかけるのだろう。

以上、アメリカのお話。

日本ではどうなるか

日本にどう影響するかはわからないが、
導入されてもいいように、ガイドラインを参考に運用を改めればいい。

ブロガー向けのイベントを提案してくる会社があれば、
「FTCの件、御社はどう考えてますか?」
と聞いてみよう。

「?」という反応であれば、
その会社には注意することをおすすめする。

WOMJあたりがくみ取ってくれるといいのだが。

※AFPニュースからlivedoorブログのニュース転載に失敗。
手作業で引用しようとしたら反映された。原因不明。


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2009年09月21日

広告主進化論的「領域侵犯」のススメ

広告の定義が変わるのでは、という声が広告業界でよく聞かれる。
同じように「広告主」「広告代理店」「媒体社」も変わっていくだろう。

ということを気づかせてくれたのが、アドマンさんの「領域(りょういき)|アドマン2.0@デキる広告マンの作り方」。いいネタに感謝。

アドマンさんはこういわれたそうだ。
渡邊(=アドマン)さん、営業じゃないよね?

このコトバを聞いた瞬間、うわぁ、やっぱ空いてるわぁって思った。
そして、アドマンさんは、職種や役職、業界・業種の壁を超えて、仕事をすることをすすめている。

実は、わたしも同じようなことを言われた。
「広告主進化論さん、それって広告代理店の仕事ですよ

この言葉を聞いた瞬間、それって、決まりなの?って思った。
広告主であるわたしの仕事の領域は、
「広告主」というよくわからない定義に制限されるものではない。

いままで、広告代理店や媒体社にやってもらっている仕事だって、
不満があれば自ら手がければいい。

というわけで、アドマンさんがとりあげた3つの「領域」概念に追加させていただく。

4.広告関係者的領域侵犯⇒広告主、広告代理店、媒体社。

広告主だけではなく、広告代理店、媒体社の定義だって、もっと変わるはずだ。

最後に、ドラッカーの言葉を紹介する。
事業の定義のなかには、長く生き続ける強力なものがある。
だが、人のつくるものに永遠のものはない。

「企業低迷の原因は 事業の定義と現実との乖離 | 3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言 | ダイヤモンド・オンライン」から引用)


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